商品詳細

今回のコラボレーションのお話をいただいた時、ブルーグラデーションの炎のイメージにしよう、とすぐにテーマが決まりました。
元々炎に魅せられており、器で表現してみたいと思ったのです。

陶芸の窯にはガス窯というものがあり、太いガスバーナーから出るガス炎を調整しながら焼成します。
焼成序盤の緩い炎、中盤以降の勢いよく吹き出す炎、炉内状態確認の際、窯の穴から吹き出す淡い色彩の炎、炎は様々な表情を見せてくれて、飽きることがありません。
美しい炎の色彩のグラデーションやゆらぎのイメージは、光、波、自然の一瞬を形にする、という自分のテーマともぴったりでした。

淡い色彩のゆらぎを表現するために、これまでの作品シリーズとは異なる色彩の泥作りから始めました。
この泥が、象嵌(ぞうがん)技法により波模様として浮かび上がります。
顔料の種類、濃度を変え、数種類の釉薬（陶器表面のガラス状のコーティング）との相性を確認。泥、釉薬の組み合わせが決まったら、美しいグラデーションを目指して、様々な釉薬掛けの方法を試します。
こうした試行錯誤の中から、今回の青炎は生まれました。

象嵌(ぞうがん)という、表面の凹み部分に異素材を埋め込み、削り出して模様をつける技法を用いています。
土表面全体に波の凹凸模様をつけて異色泥で象嵌をして波模様を作り出しています。
試行錯誤して独自に開発した製法であり、『波象嵌』と名付けています。
絵付けではなく、象嵌により作り出される波模様は立体感があり、独特の深みを生み出します。
また薄手でも強度の高い器を実現する工夫も凝らしており、日常に馴染む作品作りをしております。

・使い勝手がよく、程よい重さで、実用的に活躍する器であること。
・丁寧に心を込めて作ること。
・“いい波に乗れますように”の願いを込めて、気持ちの良い波を表現すること。
大切にしていているのはこの3つです。
自然も自然の一部である私たちも、ゆらぎ、緩急、好不調などの波があり、特に女性はライフステージの波の影響を大きく受けます。
一人一人のかけがえのない人生を豊かにする3つの波の捉え方、「波を受け入れる」、「人の波に寄り添う」、「時に波を創る」、をコンセプトとして、自然の一瞬を表現した波の器の制作と、創る楽しさを感じていただく陶芸教室を開催することをミッションとしています。

私たちは毎日、器を使い、目にして、触れています。
日々の暮らしの中でお気に入りの器を使うことで、自分を大切にしているというメッセージが自然に自分の潜在意識に伝わり、素晴らしいイメージが溜まっていきます。
心からリラックスしたり、モチベーションがアップしたり、食卓から人生を豊かに感じられますように。
そのお供にクラフト工房Lazuliの器を選んでいただけましたら、大変光栄です。